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ずいぶんと紹介が遅れてしまったが、このパイプは筆者が一番最初に手に入れたオールドブリティッシュパイプである。GBDのフラッグシップグレードVirginの大変スマートなスモールアップル#315。オールドブリティッシュ・パイプの素晴らしいクオリティや、estateパイプがどういった風にカラーリングされるか、使い込まれたパイプのレストアの方法など、このパイプが教えてくれたことは多い。非の打ち所のないPre-Cadogan EraのGBDのクラシックシェイプ・エクスキュージョンと、それに一見そぐわないようにも思えるスーパーモダンなPerspex Stemのコンビネーションが非常に印象的な1本。
「ComoyやGBDはしばしばクラシック・シェイプのレンダリングに於いて素晴らしい手腕を発揮する」とはグレッグ・ピースの言葉だが、その言葉どおりの非常にクラシックで愛らしいスモールアップル#315。ステム中心線がシャンクのそれよりやや角度が跳ね上がる、ホップアップタイプのスタイルがまた憎らしいほどにクラシック。
GBD Virginのグレインの質は、しばしばDunhill RootやSasieni Four Dotと比較される。もちろんノンフロー・ノンピットの素晴らしいクオリティを誇り、estateパイプとなると非常に美しい染め上がりを見せる。ボウル前面のバーズアイは圧巻。
Perspex Stemは耐久性はバルカナイトと比較にならないほど優れていてレストアも苦労がないが、多くのGBDの場合やや径が細めにドリルされていて、テノンの形状も変わった丸みを帯びている。このせいか個体によってはガーグリングを起こすものもある。しかしその他フィッティング、シャンク内煙道、コンセントリシティは非の打ち所がない。
shape: #315 apple
stem: clear perspex
junction: normal
color: natural
ornament:none
length:150mm
height: 38mm
chamber dia: 18mm
chamber depth: 32mm
weight: 30g
nomenclature:
GBD (in oval)
VIRGIN
LONDON ENGLAND
315
Goldish Metal "GBD" roundel (on the stem)
note:
・トップやや磨耗
・Perspexステム内タール蒸着