Sasieni Four Dot Rustic Patent "ASHFORD" (1947?)

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description:

Four-DotのPatent No付き"Ashford"ラスティック。UK PAT No. 150221/20はSasieniの特許、オフセット煙道を持つアルミフィットメント指す。特筆すべきはやはりMichael LindnerがClosely-Grained styleと呼ぶ、ブライヤ木地のグレインに沿って細・太二種類のタッチで彫り込まれた壮麗なカービングテクスチャだろう。普通ラスティックというと、彫りの面白さを優先するためにパイプの微妙なシェイプが犠牲になるものがほとんどだが、このラスティケーションはシェイプのアウトラインを完全に残しつつも、同時に心地よい手触りを楽しむことが出来る。現在まで残るラスティケーションは数多くあれど、このSasieniのカービングテクニックは最も優雅で、最も洗練された技法と呼んで差し支えないかもしれない。

直線的で太い1/4ベントのシャンクから滑らかに伸びた4ドットが象嵌されたステムは、後半で絞り込むようにベントされて"Ashford"の完璧なAuthorシェイプを表現している。低重心がもたらす口に咥えたときの安定感も抜群。Alfredの時代を示すノンフィッシュテイルのSasieniスタンプと、まだフィニッシュ名が現れていないことから1946年〜1950製造と思われる。さらにステムのFour Dotロゴがやや色の褪せたペパーミント・グリーンに近い色であることから、戦後間もない間ライトブルーのエボナイト棒が入手不可能だった時期(1947年頃)にまでピンスポットで製造年を特定できそうである。この個体はアメリカのコレクターに直接コンタクトを取って入手したものだが、60年前のパイプとは思えないコンディション。眺めても眺めても飽きることがない素晴らしいパイプ。

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Sasieni Four-Dot Rustic "Closely Grained" line carving;↑

壮麗としか言いようのない、Four-Dotラインのラスティケーションテクスチャ。これはポピュラーなClosely Grainedと呼ばれるタイプのラスティケーションである。ブライヤースタンメルが備えるグレインに沿って、1本1本完全ハンドメイドで彫り入れられたもの。

 

shape#:"ASHFORD"(Author)
stem: vulcanite
junction: normal
color: black/deep brown rustic
ornament:none
length:131mm
height: 36mm
chamber dia: 20mm
chamber depth: 28mm
weight: 41g

nomenclature:
SASIENI(script)
FOUR DOT
LONDON MADE
PAT No 150221/20
"ASHFORD"
(MADE IN) ENGLAND (football shape stamp, "MADE IN" may be stamped out of smooth panel)
Small Peppermintgreen Four-Dot inlaid logo aligned in diamond shape on the stem

note:
・ベストコンディション