intoroduction | marques | resource | articles | links
このガイドは、Wolfgang Pointner氏のサイトpipewolf(現在閉鎖中)、John Loring氏のサイトの内容を参考に、Ye Olde Briarsでの独自の調査を加味して作成されている。
1) まずシェイプナンバーを見る。4桁、5桁の場合は1975年以降→date codeを参照する(例外として、1975年以前にもサドルビット・モディファイヤ"6"がついた4桁ナンバーが存在する。)1〜3桁の数字もしくはアルファベットのシェイプナンバーの場合、1975年以前。次に進む
2) Patent No.があるかどうか探す。Patent No.がない場合1955年以降→date codeを参照する。Patent.Noがある場合1954年以前。次に進む
3) グループナンバーがあるかどうか探す。グループナンバーがある場合1951年以降→date codeを参照する。グループナンバーがない場合1950年以前。次に進む
4) 下記のPatent No.表を参照し、該当する年代を調べ、さらにdate codeで正確な年度を確定させる。
スムースパイプ(Bruyere、Root Briar)の刻印。1922年以降のBruyereはDate Codeを備えているが、それ以前のパイプについてはメーカー刻印で判定する必要がある。
A / DUNHILL / DUKE ST. S.W Aにピリオドなし
A. / DUNHILL / DUKE ST. S.W Aにピリオド、date codeなし
A / DUNHILL / LONDON DUNHILLとLONDONは同じ長さ、date codeなし
A / DUNHILL / LONDON アーチ状DUNHILL、LONDONがDUNHILLより短い、date codeなし
A / DUNHILL / LONDON アーチ状DUNHILL、DUNHILLとLONDONは同じ長さ、date codeなし
A / DUNHILL / LONDON ストレートDUNHILL、LONDONがDUNHILLより短い、date codeなし
A / DUNHILL / LONDON ストレートDUNHILL、LONDONがDUNHILLより短い、Dにヒゲ date codeは22年以降あり
A(もしくはR) / DUNHILL / LONDON ストレートDUNHILL、LONDONがDUNHILLより短い、date codeあり 以降、このスタンプが1952年までメーカーマークとフィニッシュ名が併載されるようになるまで使用される。
A(もしくはR) / DUNHILL / BRUYERE(もしくはROOT BRIAR) 短縮コード+DUNHILL+フィニッシュ名の刻印。
DUNHILL / BRUYERE(等のフィニッシュ名) 短縮コードが廃止される。マルダン刻印が導入されるまで使用される。
dunhill(楕円内)/ BRUYERE(等のフィニッシュ名) 楕円内に刻印された、特徴的な上下に引き伸ばされたdunhill+フィニッシュ名の刻印で、マルダンと呼ばれ現在まで使用されている。
No. | year | note |
---|---|---|
PAT N° 5861/12 | 1913-1926 | UK inner tube |
PAT N° 116989/17 | 1918-1934 | UK inner tube w/flange |
PAT N° 358812 | 1932-1935 | |
PAT N° 417574 | 1935-1941 | inner tube |
PAT N° 363585 | 1936 | |
PAT N° 417574/34 | 1942-1954 | US/UK inner tube unified No.(※1) |
PATENT MARCH.9.15 | 1915-1923 | UK inner tube |
PAT N° 1130806/15 | 1924-1926 | US Inner tube |
U.S.PATENT 1343253/20 | US inner tube w/flange | |
PAT N° 1343253/20 | 1927-1941 | US inner tube w/flange |
U.S.PATENT 1861910/32 | 1932, 1935-1936 | US Vernon tenon |
PAT.AMERICA 1915 | 1915-1923 | inner tube |
PATENTED 1914 | 1914-1923 | inner tube |
PAT N° 158709/14 | 1924-1926 | CA inner tube |
PATENT N° 197365/20 | 1927 | CA inner tube /w flange |
1928-1934 | CA inner tube /w flange | |
PATENT N° 356090 | 1936 | |
PATENT N° 197365 | 1937-1941 | Ca inner tube /w flange |
BREV N° 491232/18 | 1932-1935 | FR inner tube /w flange |
BREV. N° EN.SUSPENS | 1935 | FR |
PATENT PENDING | 1932-1935 | |
PATENTED 1932 | 1934-1935 |
No. | year | note |
---|---|---|
DUNHILL'S "SHELL BRIAR" | ||
PAT. N° 119708/17 | 1918-1929 | UK sandblast |
PAT. N° 5861/12.119708/17 | 1918-1926 | UK sb&tube |
PAT. N° 119708/17.5861/12 | 1918-1926 | UK tube&sb |
PAT. N° 119708/17.116989/17 | 1927-1931 | UK sb&tube /w flange |
PAT. N° 119708/17&116989/17 | 1927-1931 | UK sb&tube /w flange |
DUNHILL'S "SHELL" FABRICATION ANGLAISE | ||
119708/17. BREV N° 491232/18 | 1927-1933 | UK&FR tube /w flange |
PAT. N° 119708/17 | 1927-1929 | UK tube /w flange |
BREV. N^491232/18 | 1934 | FR tube /w flange |
DUNHILL'S "SHELL" MADE IN ENGLAND | ||
PAT.N° 119708/17.5861/12 | 1918-1926 | UK sb & tube |
PAT.N° 158709/14.209845/21 | 1924-1926 | CA tube & sb |
PAT.N° 1130806/15&1341418/20 | 1924-1929 | US sb & tube |
PAT.N° 1341418/20 | 1921-1927 | US sb(※2) |
PAT.N° 209845/21 | 1924-1927 | CA tube |
PAT.N° 119708/17.116989/17 | 1927-1931 | UK sb & tube /w frange |
PAT.N° 119708/17&116989/17 | UK sb & tube /w frange | |
PAT.N° 209845/21&197365/20 | 1927 | CA sb & tube /w frange |
PAT.N° 1341418/20&1343253/20 | 1927 | US sb & tube /w frange |
U.S.PATENTS 1341418/20&1343253/20 | 1927-1933 | US sb & tube /w frange |
U.S.PATENT 1341418/20 | 1927-1929 | US sb |
CANADIAN PATENTS 209845/21&197365/20 | 1928-1934 | CA sb & tube /w frange |
CANADIAN PATENT 209845/21 | 1928-1929 | CA sb |
U.S.PATENTS 1341418/20&PAT.PENDING | 1932 | US sb & ? |
1933 | UK sb & ? | |
U.S.PATENTS 1341418/20&1861910/32 | 1932-1934 | US sb & vernon tenon |
PAT.N° 116989 | 1934 | UK tube /w frange |
PROV.PAT. 15114/34 | 1934-1935 | |
PAT N° 417574/34 | 1942-1954 | US/UK unified No. |
Date Codeは"MADE IN ENGLAND"もしくはPatent No.の後ろに付く。数字の大きさは60年代を除き、ENDLANDのDの字より小さい。
1〜0年代は上記のPantent No表を参照
11〜191931-39
5〜0(ENGLANDのDの半分の大きさ)1955-1960
1〜0(ENGLANDのDと同じ大きさ)1961-1970
11〜191971-1980
20〜291980-1989
30〜391990-1999
00〜2000〜
当初は「Aクラスブライヤーを使用している」といった意味の刻印であったが、Root Briar用のRのフィニッシュコードが導入されると同時にBruyereを示すフィニッシュコードとしての役割を担うことになる。1920年代には小円や点などのピリオドがあったり、円内に刻印されるなどのバリエーションがある。<Aoは通常のAよりグレードが高い>という風説も見かけるが、当時のプライスリストにそういった区分がないため、John Loringによって否定されている。1951年まではシャンク二アサイド、1952年からはシャンクファーサイドに刻印される。
1931年のRoot Briarの登場とともに、シャンクニアサイドに刻印されるようになったRoot Briar用フィニッシュコード。1951年まではシャンク二アサイド、1952年からはシャンクファーサイドに刻印される。
1952年のTanshellの登場とともに刻印されるようになったShellbriar用フィニッシュコード。それ以前はShellbriar用のフィニッシュコードは存在しなかった。グループナンバーは1951年から刻印されるため、1951年製シェルはグループナンバーがあってもフィニッシュコードを持たないことに注意。
1952年のTanshellの登場とともに刻印されるようになったTanshell用フィニッシュコード。
1972年登場のRed Barkのフィニッシュコード。
1951年から導入された○の中に1〜4の数字。ボウルサイズを示す。1975年以降は廃止されてシェイプナンバーの一部に統合され、グループも5と6が追加された。なお、ODA、ODBなどのオーバーサイズシェイプには刻印されない。(これらのOD刻印自体がオーバーサイズコードのため)
Bruyereに刻印される、インナーチューブ刻印。1932年まで使用された。
オリジナルステム裏に刻印される、ホワイトスポットの登録意匠番号。
Dunhill独特のフィッシュテイル・ビットがフィットされているパイプ。F/Tの刻印。
シェイプナンバーの頭に付けられるCの刻印。チャーチワーデン・ステムがフィットされていることを示す。このモディファイヤがついていてノーマルステムの場合、替えステム付きである以外はリプレイスメントステムの疑いがあるので注意。(例 C59、C60等)
シェイプナンバーの頭に付けられるTの刻印。フラットボトム化されたシェイプを示す。(例 T142、T59等)
シェイプナンバーの頭に付けられるWの刻印。バンブーシャンク化されたシェイプを示す。(例 W60等)
本来テーパード・ステムのシェイプをサドルビット化した場合、シェイプナンバーの頭に6が付けられる。(例 6120、659,653, 6LB, 6LBS等)
White Spot Guaranteeで保証される、1年間のボウル保証が適用され、交換品として渡されたパイプに刻印される。Exの文字。
グレインの素晴らしい個体のシャンクファーサイドに刻印されるSPの文字。
Dunhillは基本的にマシンメイドのメーカーであるが、ごく一部、クラフトマンがターニングマシーンを使わず全てのエクステリア・ターニングを手で行ったパイプが作られていた(その中にはDRも含まれる)。H.WはHand Workedを表し、これらのパイプに刻印されたものである。1920年のターニングマシーンの導入とは無関係。
ダンヒルのシェイプナンバーの細かいディティールについて。
1920年代、後述するOwn Design(ユーザーのデザインによるカスタムパイプ)で製作されたパイプのうち、人気を博したものがカタログシェイプとなった。これらの元Own DesignパイプはQuaint Shapeと命名され、1〜3文字のアルファベットからなるシェイプナンバーがつけられた。有名なものとしてLB、K、R、FETなどがある(※5)。コレクターは通常の数字でナンバリングされたシェイプ(Number Shape)と対比して、これらのQuaint ShapeをLetter Shapeと呼ぶことがある。尚、アルファベット三文字でもODAやODB等はQuaint Shape/Letter Shapeには含まれないので注意。こちらにQuaint Shapeチャートが掲載されているので参照のこと。
1917年のShell Briarの登場時、そのあまりにも激しいブラストワークにより、Alfred Dunhillは多数のクレームを受けることになった。その内容はブラストパイプに刻印されているシェイプと、スムースパイプのシェイプが同じに見えないというものであった。これを受けて最初期から1920年代初頭にかけて、Shell Briarのシェイプナンバーはオミットされ、代わりにサンドブラスト・テクスチャのカテゴリーを表すブラストカテゴリー・ナンバーが刻印された。多くが一桁の数字で、当該の数字がカタログのシェイプナンバーに該当しない場合はブラストカテゴリー・ナンバーの可能性がある。この場合シェイプナンバーに関しては、カタログを参照してサイズや形状から想像するしかない。
シェイプナンバーの隣にスラッシュとともに刻印されるナンバーで、インナーチューブのサイズを示す。インナーチューブはスペアをユーザーが購入する必要があったが、このサイズナンバーを参照することで混乱なくマッチしたスペアを用意することができた。1920年代から戦前の1945年近辺までのパイプに見られる。例→LB/8、R/7、480/27など。
ODAなどのスタンプで知られ、Dunhillのパイプの中でもコレクティブルとして人気の高いODシリーズであるが、年代による刻印の意味など大幅な変遷がある。
登場当時のODはOwn Designの意味で、ユーザーのデザインによるカスタムデザイン・パイプを指すものであった。ODの後ろにはAから始まる(理論上はZまで)アルファベットが、そのデザインの難易度及びサイズによって刻印された。例としてあげれば、少々サイズを大きくしたパネルビリヤードならODA、土星を模した難易度の高いフリーハンド・パイプならODGといった具合である。ODのスタンプと難易度を示すアルファベットのスタンプは別々に打たれていた。なお、これらOwn Designパイプのうち人気のあるものはカタログシェイプ化され、後年Letter Shapeと呼ばれるQuaint Shapeとして、三文字までのアルファベットで構成されるシェイプナンバーが付与されることになる。(OD刻印自体はシェイプナンバーではないことに注意。Own Designはワンオフ製作のため、シェイプナンバーを持たない。) Own Designのカスタムパイプ製作は、あまりに手間がかかるために1940年代には終了していたと言われる。
1950年ごろになると、新たに39種類の、800番台のシェイプナンバーを持つシェイプがデザインされた。この当時はODはOversized Dunhillの意であるという記録が残っており、ODの後ろにつくアルファベットはサイズを示すものと定義しなおされている。OD*の刻印はサイズコードの役割を果たしており、1951年のグループナンバー採用後もグループナンバーは刻印されない。そのほとんどがODAであり、ODCになると極度にレアとなっている。
1970年代の終りには一旦生産が終了されていたOD 800シリーズだが、1980年代に一回、1990年代に再度復刻がなされ、現在に至るまで断続的に生産が継続されている。
(※1)1942年、Inner TubeのPatent No.は417574/34に統一される。これ以降Dunhillのパイプに現れるPatent.Noはフィニッシュの如何を問わずこのナンバーのみになる。
(※2)DUNHILL SHELL MADE IN ENGLAND / PATENT No 1341418/20のPatent No.を持ち、date codeのないShellbriarは多くが1941年から1945年の戦時中のパイプである。Alfred Dunhillの工房では年度末に来年のdate codeのスタンプブロックを発注するのが慣わしだったが、逼塞する状況下で新スタンプを入手することが困難になっていたためと思われる。
(※3)煩雑だが、1951年製dunhillパイプのdate codeは0であることに注意。1のdate codeを持つ1951年製パイプは、現在のところ1例(Tanshellのプロトタイプ、ROOT SHELLの一本)しか知られていないという。1951年製dunhillは、417574/34のPatent.Noとアンダーラインつき0のdate codeに加え、グループナンバーを持つことによって識別される。(→1951年製Dunhillの刻印例) Pat=417574/34 date code=0でグループナンバーがないものは1950年製。
(※4)グループナンバーは1951年から導入された。Richerd Hackerは1950年後半と主張しているが、John Loringによれば上記1950年製と1951年製のパイプの識別のし難さからきた誤謬だという。
(※5)1920年〜1930年の一時期、Quaint Shapeのうちスムースフィニッシュのパイプのみ、従来のLetter Shapeではなく別途3桁のシェイプナンバーが用意されていた時期があった。短い期間で廃止されることになるが、この期間Letter Shapeが採用されていたのはShellbriarだけということになる。裏ナンバーと呼ばれる3桁のシェイプナンバーについては前述のシェイプチャートを参照のこと。LBの裏ナンバー472、Rの裏ナンバー352等が有名である。