Comoy's Tradition #440 Straight Rhodesian (1950's-mid60's)

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description:

1/4 bentの#284と対をなす、Traditionのシェイプ#440、ストレートローデシアン。実はこの#440はGreg Peaseのコレクションの中にあるシェイプで、いつか自分も手に入れたいと考えていたところ運良くebayに出品されたので入手することができた。肉厚で丸みの強いボウルとヘビーシャンク、そして後半で強く絞られたテーパードステムの組み合わせにより、非常に魅力的なシェイプとなっている。手のひらの中での収まりも素晴らしく、Comoy'sらしい薄いビットも快適。やや重量が重めなのが難点ではあるがお気に入りの一本となった。

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Comoy's #440 Straight Rhodesian shape:↑

どこか動物を(アザラシ?)連想させる、可愛らしい#440ストレートローデシアンのシェイプ。グレッグ・ピースはこのシェイプに関して、『ある人はこのシェイプをブルカップと呼ぶかもしれないが、個人的にはこの#440はそう呼ぶにはシャンクが太すぎ、長さも短すぎると思う』と書いている。

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Briar Texture of Tradition:↑

元はTraditionのレッドブラウンステインだったものが、経年変化で赤みが抜け、ウォルナットに近い色合いになっている。今回のレストアは、これまで培ってきたテクニックの集大成となった。ステムのポリッシュから始まってソルトメソッド、タールの除去、ボウルにはアイロンメソッドを施して傷を軽減、さらにはコンパウンドを使用したテクニックでボウルをミラークオリティにまで磨き上げてある。このコンパウンドテクニックはいずれ機会を見て紹介する予定。

 

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Airflow of Comoy's Tradition:↑

Traditionの特徴的な二段tenonと煙道の様子がわかるショット。アーミーマウントモデルのステムには切られていないが、この二段tenonのためかTraditionにはホイッスルを起こす個体が非常に少ない。Comoy'sのエアフローに関する考え方が覗えるポイント。

 

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Restoration, Before/After:↑

これがレストア前の写真。ボウル右側面のへこみ(写真下下部)がアイロンメソッドによってほぼ消失していることに注目。Thanks Cam for sending pictures!!

 

 

shape#440:Straight Rhodesian
stem: handcut vulcanite
junction: normal
color: brown contrast
ornament:none
length:135mm
height: 38mm
chamber dia: 18mm
chamber depth: 30mm
weight: 45g

nomenclature:
Comoy's (in upper case, serif)
Tradition
MADE IN LONDON(circular stamp, very weak)
ENGLAND(very weak)
440
3-piece inlaid C logo on the stem

note:
・ボウルに凹みと傷数箇所
・リムタール蒸着
・リムアウトラウンド少々