Barling's Make #1808 pot (1940s)

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description:

ELサイズ サンドブラスト・ポット、シェイプ1808。Barling's Make、すなわちYe Olde WoodやFossilといった追加デジグネーションを持たない所謂<生Barling's Make>だが、ブラストといいフィニッシュワークといい、ハイグレード・デジグネーションを持ったパイプに劣る点は微塵も見られない。ELサイズという取り回しの良いサイズに、ポットという実用性の高いシェイプ、そして最上級のブラストとフィニッシュ。このパイプはニアミントの状態で入手できたものであり、それらPre-Trans Barlingの多彩な魅力を往時の姿のまま現代に伝えている。

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Barling's Make 1808 shape execution :↑

PotはBilliard、Appleと並んでPre-Trans Barlingファームが得意としたシェイプであるが、その2者と同じくBarling独自の非常に特徴ある解釈がなされているシェイプでもある。ペンシルシャンクと呼んでも差し支えないほど細い、ややテーパーがかかったシャンク、前方に向かって流れるようなタッチが加えられたボウル、大胆に丸くシェイプされたヒール、そしてBarlingの最大の特徴であるFlat SaddleビットBarlingの手にかかれば、Potは単なる円柱の組み合わせではなく、非常に複雑な立体構成を持ったシェイプとなる。

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Blast texture of Barling's Make:↑

Pre-Trans Barlingファームのサンドブラストに失望することは非常に稀である。このサンプルもまるで洗濯板のようなカーテン・グレインや、ゴウヤの表面を思わせるような突起が揃ったバーズ面など、限られた表面積に所狭しと魅力的なキャラクターが詰め込まれている。

 

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Engineering of Barling's Make:↑

シルクスムースなエアフローを実現するPre-Trans Barlingのエンジニアリング。このような比較的小型サイズのパイプでも手抜き感は皆無である。大口径のリップスロットはいつ見ても大迫力。

 

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Pre-Trans Barling additional stamping:↑

ファクトリー・クリスプなシャンク刻印に加え、完全な状態で維持されたBarling CrossFlat Saddleビットのレジスタード・デザインスタンプ。1で始まる4桁シェイプナンバーの1808は英国国内市場向けを表している。そのため輸出用のP.O.Sはスタンプされていない。

 

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Curtain Grain:↑

Fossilのデジグネーションこそ与えられていないが、峻厳な岩肌を思わせるカーテン・グレインのアップ。非常に良い状態で手に入れたパイプのため、今回はKメソッドもシェラックのタッチアップも省略して、完全にオリジナルのフィニッシュを保管している。

 

 

 

shape: #1808 pot
stem: handcut vulcanite
junction: normal
color: plum sandblast
ornament:none
length: 135mm
height: 38mm
chamber dia: 19mm
chamber depth: 30mm
weight: 33g

nomenclature:
BARLING'S(arched, block)
MAKE(in upper case, block)
1808

EL

Barling Cross on the stem

note:
・ニアミント、パーフェクトコンディション